原体験をビジネスに活かす〜50代・60代ならではの「経験」が「共感」を生む〜

  • 2024年2月7日
  • 2024年9月18日
  • コラム

定年後の働き方として、起業という選択肢があります。自分の好きなことや得意なことを仕事にする自由な働き方が定着しつつある昨今は、生きがいを求めたり、自分がやりたいことへの挑戦として起業する50代・60代が増えています。

年齢にとらわれることなく、今まで培ってきた経験やスキルに基づいた自分の強みを知って新しい世界に一歩踏み出すことが出来れば、自分らしく働くことは誰もが可能です。また、自分の経験やスキル、人脈を活かせるなど、50代・60代の起業にはメリットもあります。

しかし、どんな事業でも上手くいくわけではありません。起業をより理想的なものにするためには、50代・60代になってからの起業が有利になるポイントが何かを知ることが必要です。

50代・60代から事業の組み立て方

まずは起業の在り方について考えてみましょう。起業家が「何をベースに事業を組み立てるのか」を考える時、主に2つの考え方があります。

<1>原体験重視
今までの人生の中での「自分の経験」をベースに事業を組み立てる

原体験とは・・・ 社会課題に気づき「解決したい」と強く願う背景にある、個人的な絶望や怒り、課題意識をもたらした自分自身の体験のこと
<2>事業機会重視
自分の経験を無視して「トレンド」や「自分のやりたいこと」をベースに事業を組み立てる

50代・60代からの起業は何を重視すべき?

事業を組み立てる時、多くの人生経験を持つ50代以上のシニア世代の起業には原体験を重視してサービスを作ることを強くおすすめします。
特に、今までの人生の中であなたが「辛かった経験」「苦労した経験」を乗り越えてきた時に学んだことをベースに事業を組み立てることが大切です。

例えばこのような経験はありませんか?

・重い病気で会社に復帰できず、「会社の名刺」を持たなくても自分が何者かを証明をしたいと思った
・最愛の夫と死別して、立ち直るのに何年もかかった。心理学やカウンセリングによって同じ立場の人の力になりたいと思った
・自分に自信が持てなかった経験から、人を勇気づけたいと思った
・育児や介護で社会から断絶された経験から、女性の資格取得をサポートしたいと思った

このように、社会課題に気づき「解決したい」と強く願う背景にある自分自身の体験こそが原体験です。逆境、絶望、苦悩といったあなたの「原体験」があるからこそ、ユーザーの悩みやニーズを深く理解し、本当に必要なものを提供することで周囲からの共感を得ることができるのです。

「共感」が事業の成功に繋がる

今は共感の時代です。自分の課題を解決してくれるサービスや専門家はインターネットでいくらでも探すことができる今の時代、多くのユーザーが、スキルや専門性だけではなく、事業者の考え方そのものや経験への共感を軸にしてサービスを選択しています。

原体験を重視して起業すると、このような強みがあります。

• 顧客の悩み・ニーズを深く理解することができる
• 当事者意識が強くなり、粘り強く取り組むことができる
• 周囲からの共感を得やすい

原体験を重視して事業を組み立てることが、ユーザーの支持を得て事業を成功させるために重要なのです。

50代・60代ならではの豊富な経験が共感を生む

共感を生む原体験をベースに自分の思いを形にしたサービスを生み出せるのは、人生経験を積んできた50代・60代の方々ならではの特権です。
逆境・絶望・苦悩といったあなたの「原体験」をヒントに一歩踏み出して、起業を成功させましょう!
そして起業によって、これからの人生をもっと豊かにしませんか?