50代で起業し「誰かの生きづらさを少しでも軽くしたい」という想いを胸に一歩ずつ活動を続けてきた井上さんに、ニューヨークでの講演のチャンスがやってきました。
「まさか自分が海外を舞台に活動する未来が待っているなんて」と、想像すらしていなかった出来事に不安も感じたといいます。
「片付け」と「心の整え方」というテーマが、果たして海を越えて届くのだろうか——。
それでも「やってみたい」という気持ちを信じて一歩を踏み出したことで、井上さんの人生に新たな視点と大きな意味をもたしたそうです。
海外での初講演。テーマは「モノと心の整理術」。国や文化の違いを越え、共感が広がる時間となったそうだ
◾️新聞の小さな募集記事が、人生を動かした
Q:― マイベストプロへの登録のきっかけについて教えてください。また、登録後に何か変化はありましたか?
起業して2年ほど経った頃、地元の方々にもっと自分の活動を知っていただきたいと思っていた時に、朝日新聞でマイベストプロさんの記事を見かけたことがきっかけです。
さまざまな専門家が掲載されているサイトで「顔も見えるし、事業内容も分かりやすく伝えられる」ということにメリットを感じて、登録を決めました。
登録後の一番大きな変化は、自分の事業に対して信用していただける材料が増えたことです。
セミナーの依頼をいただく際などにマイベストプロのページをご案内すると、相手の方がとても安心してくださるんです。 「しっかりとした専門家として活動している」ということが、第三者の目線で伝わるのは大きいですね。
Q:これまでの活動の中で、印象に残っている成功体験やお客様の声があれば教えてください。
一番大きな転機は、2025年10月にマイベストプロさんの募集をきっかけに挑戦した、ニューヨークでの講演です。
たまたま新聞で募集記事を見つけて、「ニューヨークに行ってみたい!」というワクワクと「でも本当にニーズはあるのかな…?」という不安が半分ずつでした。
思い切ってマイベストプロの担当の方に相談したら「必要としている方はきっといますよ」と背中を押してくださって。その言葉に勇気づけられて、応募を決意したんです。
じつは、アメリカ大陸に行くこと自体が初めてで「まさか自分が海外で講演をする日が来るなんて」という気持ちでいっぱいでした。
講演のテーマは“モノと心の整理術”。
参加者の多くは海外在住の日本人の方々でした。慣れない文化や価値観の中で頑張っているからこそ「物の整理」と「心の整え方」は深くつながっていると感じ、片付けの技術だけでなく、心の部分にも踏み込んだ内容をお伝えしました。
とはいえ、海外でこのテーマがどれだけ響くのかまったく想像がつかず「ちゃんと伝わるのかな」と前日まで不安でいっぱいでした。
ところが、講演は大成功で、予想をはるかに上回る反響で、ありがたいことに「まさにこの話を待っていました!」 といった声をたくさんいただきました。
ニューヨークでも日本でも、人が抱える「物の悩み」はまったく同じなんですよね。
先進国では特に、“物が増えすぎた結果、生活の質を落とす”という共通の課題があり、心の奥にある悩みの本質には国境も文化の違いも関係ないんだと実感しました。
Q:講演後の反響も大きかったそうですね。
講演を終えてすぐ、個別相談のお申込みを複数いただいた時は本当に嬉しかったです。
その後、私がメインで行っている「1対1の片付けサポート」を継続してご依頼していただくことにもつながりました。
日本国内だけでなく海外のお客さまのお役に立てたら嬉しいとは思っていましたが、今回の講演後、すぐにその思いが実現するとは正直思っていませんでした。
とくに印象的だったのは、講演後に何人もの方が「日本人だからこそ分かる価値観に寄り添ってもらえて嬉しい」 と言ってくださったこと。
海外で暮らすからこそ抱える孤独感や、言葉にできないストレスがありますよね。
オンラインでも距離を感じさせず、心に寄り添うサポートができたことは、私にとっても大きな喜びでしたし、思い切って挑戦して本当によかったと心から思いました。
◾️挑戦することを恐れないマインドへ
Q:ニューヨークでの挑戦は、井上さんにどんな変化を与えましたか?
「全く想像していなかったことでも、一歩踏み出せば、見たことのない景色が必ず広がる」
今回の挑戦で得たこの確信は、私の人生においてとても大きな転機になりました。
1年前の私は、まさかニューヨークで講演をするなんてこれっぽっちも考えていませんでした。
マイベストプロに登録して、偶然目に入った講演募集にふと「応募してみようかな」と、軽い気持ちで一歩踏み出したことがこんなに大きな機会に繋がったんです。
チャンスは、待つものではなく自分で掴みにいくものです。そして、できない理由の多くは、じつは自分自身が「無理だ」と決めつけているだけなんですよね。
だからこそ大切なのは「とりあえず一歩踏み出してみる」ことなんだと実感しました。
「やったことがないからできない」じゃなくて 「今はできないかもしれない。でも、とりあえず一歩踏み出してみよう」 と思って行動を起こしたことで、“やったことがないから無理”という思い込みが一気に外れ、世界はもっと広く、チャンスは無限にあると心から感じられるようになりました。
今回の体験のおかげで、私の中に新しい挑戦への大きなエネルギーが生まれたような気がします。
今までよりも「少しでも心が動いたら、迷わずやってみたい」という気持ちが強くなり、これからも見たことのない世界へ、どんどん踏み出していきたいと思うようになりました。
Q:他にも気づきはありましたか?
ビジネスにおいても、ニーズは世界共通なのだという気づきがありました。
国が違っても、環境が違っても、“生きづらさ”は誰にでも起こり得るものです。そして「物が多くて苦しい」「どこから手をつければいいかわからない」という悩みの根っこは同じ。
物の悩みを抱える誰かの力になれるように、これからも“物にも心にも寄り添う片づけ”を、丁寧に大切に続けていきたいと改めて感じました。
50代からの起業は成功か成長しかない!
ご自身のワクワクする気持ちを大切にしながら、活動の幅を広げ続けている井上さん。
その原動力には、年齢に対する不安や限界ではなく 「今だからこそできる挑戦がある」という確かな信念があります。
人生経験を重ねたからこそ見える景色、そして“50代からの挑戦”がもつ強さと可能性。
講演活動や片付けサポートを通じて多くの人と接してきた中で井上さんが辿り着いたのは、50代こそ新しく踏み出すのに最も価値あるタイミングだという確信でした。
Q:起業してから、働き方の面で苦労されたことはありましたか。
起業したばかりの頃は、まずは会社員時代と同じくらいの収入を確保しようと必死で、深夜まで仕事をする日も珍しくありませんでした。
これまでのように残業時間に上限があるわけではないので、 起業すると働こうと思えばいくらでも働けてしまう。
気づけば青天井の働き方に陥っていて、まるで子育てと仕事でパンパンだった頃のように、また自分の時間がなくなってしまっていたんです。
疲れ切っていたある日に 「私、何のために起業したんだっけ?」と、ふと思ったんです。
Q:そのタイミングが、働き方を見直すきっかけになったのですね。
「私が起業した理由って、“自分の時間を自分でコントロールしたいから”だったよね?」 と初心に立ち返ったんです。起業して2年ほど経った頃でした。
私は本当は旅が大好きなのですが、仕事を優先しすぎてその時間が全然取れなくなっていたんです。これでは本末転倒だと思い、趣味の時間を大事にするようになりました。
会社員時代は休みも少なく、「趣味ばかりに時間を使ってはいけない」と自分にブレーキをかけていましたが、今はやりたいことのためにしっかり時間を確保できています。
起業したことで、お客様と日程を調整しながら自分でスケジュールを自在に組めるようになり、自分の時間をつくりやすくなったというのが大きいですね。
大好きな旅行も毎月欠かさず楽しんでいますし、海外旅行に出かける余裕もできました。
ワークライフバランスの講師として活動している以上、まずは自分自身が“バランスの取れた働き方”を体現していなければ説得力がありませんからね(笑)。
Q:挑戦して壁にぶつかった時、どのように乗り越えてきましたか?
私はその壁のことを「階段の蹴込み」 だと思っているんです。
壁だと思うから立ち止まってしまうだけで、上に上がるための“段差”だと思えば良いんです。むしろ「一段登れるチャンスがきた!」 くらい楽に考えた方がいいですよ(笑)。
何事もポジティブに捉えられるのは、人生経験の豊富な50代以上の強みですからね。
それに、多少つまずくことがあったとしても、すべて自分の力に変えることができるはずだと思いませんか?
“やりたい”という気持ちを信じて、前向きに挑み続ける人生へ
Q:今後のビジョンや、実現していきたい働き方、ライフスタイルを教えてください。
自分のワクワクする気持ちに素直になって、やりたいと思ったことを後回しにせず、新しいことにどんどんチャレンジするマインドを大事にしていきたいです。
若い頃は、やりたいと思っても「今は忙しいから」「家族のことがあるから」と自分の気持ちを抑える場面も多かったのですが、今になってやっと、自分の人生を自分のために使っていいと心から思えるようになりました。
少しでも「気になる」「行ってみたい」「やってみたい」と思ったら、躊躇せずにまず動くようにしたいと思っています。
それから、時短家事のセミナー を、企業だけでなく個人の方にももっと広げていきたいと思っています。
共働き家庭が増えている今、 “マインドを整え、スキルを身につければ、誰でも快適な生活をもっと楽に手に入れられる” ということを伝えていきたいんです。
Q:これから起業する方へ伝えたい想いや学びがあれば教えてください。
「50代での起業は、成功か成長しかない」
だから、シニア世代って実は“最強”だと思っています。
若いころって、失敗すると大きく感じるじゃないですか。でも50代にもなると、それまでの経験があるから「失敗しても、失うものって案外ないんじゃない?」って自然に思えるようになるんです。
その代わりに湧いてくるのが「まだ見たことのない世界を見てみたい」という気持ち。
初めて降り立ったニューヨークで講演し、人とつながり、新たな挑戦を楽しむことができた自分をあらためて振り返ってみると、これまでの人生経験があるからこそ「もう怖いものはない」と思える自分がいたような気がします。
「もっと世界に出れば、自分の視点も人生もさらに広がるんじゃないか」 そんなワクワクの方が勝つんですよね。
私がおすすめするのは「立ち止まって考えてないで、とにかくやってみる」ことです。行動すれば何かしら見えるけど、やらなければ永遠に見えないままですから。
だからどうか、何か始めようとするときに、初めから「無理だ」と決めつけず、まずは一歩だけ踏み出してみてほしいです。
年齢を重ねると“固定概念”っていっぱいくっついてくるんですけど、じつは、それは全部自分で作った壁なんですよね。その壁の向こうには、新しい世界がちゃんと待っています。
50代からの挑戦は、未来をひらく“最高の一歩”になる
一歩踏み出した先には、必ず“今の自分”では想像できない景色があります。その景色は、経験を重ねた今のあなたにしか見られないものです。
50代からの挑戦は遅くなんてありません。むしろ、ここからがいちばん自由で、いちばんおもしろい。
井上さん自身がその道のりを通して証明しています。
だからこそ 「やってみたい」という思いが少しでも生まれたら、自分の可能性を信じて進んでみてください。
人生は、何歳からでも新しいステージに進めるはずです。