第1回東京シニアビジネスグランプリとは?キックオフイベントレポート【最大150万円の起業支援金】
セミナー
8月31日に開催されました第1回シニアビジネスグランプリキックオフイベントをレポートします。シニア起業を対象とした補助金や助成金に引けを取らないメリットを得られる機会になります。キックオフイベントにて詳細について聞いてきました。最大150万円の起業支援金が提供されるグランプリの概要と合わせてレポートします。
第1回東京シニアビジネスグランプリキックオフイベントの概要
2019年8月31日(土)に丸の内にあるTOKYO創業ステーションのスタートアップハブステーションで行われました。主目的はエントリー者の募集とともに東京シニアビジネスグランプリの認知拡大がメインとなっています。主催は公益財団法人中小企業振興公社になります。会場は120名ほどの参加者で満席でした。
公益財団法人中小企業振興公社の理事長である保坂政彦氏の挨拶にはじまり、基調講演として株式会社高倉町珈琲の代表取締役会長を務める横川竟氏の講演、2名のシニア起業家におけるセッションが行われました。
すかいらーく創業の話、ジョナサン立ち上げの経緯から現在76歳で高倉町珈琲を立ち上げられた思いや「お金がないから起業できない」はできない言い訳。「高いと売れないは間違い「安いと売れるも間違い」など過去にいろいろメーカーや、ユーザーの困ったを解決をしたことが市場に認められ、売り上げを伸ばしてきた事例などの話が聞けました。
シニア起業家のトークセッションでは株式会社筆友会 代表取締役 前原洋子氏、サン・ゴールドケアブレーン株式会社 代表取締役 荒木正人氏の起業のきっかけやビジネスモデル、準備などをお話しされ、最後に質疑応答など、参加者にとってはいろいろとためになる話でした。
その後、第1回東京シニアビジネスグランプリについての詳細について説明がありました。
第1回東京シニアビジネスグランプリ概要について
公益社団法人東京都中小企業振興公社が主催するシニア起業家、もしくは起業を予定している方をを対象にビジネスモデル(誰の、どんな課題を解決し、どんなサービスを提供し、収益を上げるか)の構想、つまり事業計画を公募し、集まったビジネスモデルの中から優秀であると評価したビジネスモデルを提案した起業家に対して起業支援となる資金、場合によってはコミュニティや販路開拓など起業を後押ししてくれるコンテストです。シニア起業家にとっては補助金や助成金とともにぜひ取り組んでみたい企画です。
ビジネスモデルコンテストでは女性向け、若者向けなど、年齢や業界など地方での行政機関が主催するシニア対象のビジネスプランコンテストは過去実施をされていますが東京都では初の取り組みとなります。
エントリー対象者と対象事業について
エントリー対象者について
- これから都内で起業する、起業を計画しているシニアの方
- 税務署へ開業の届出を行ってから5年未満(※2)のシニアの都内中小企業者(※3)の方
- 法人登記を行ってから5年未満のシニアの都内中小企業者の方
(※1)シニアとは、平成31年(2019年)4月1日時点で55歳以上の方をいいます。
(※2)経営経験について、業種や事業の形態を問わず、過去の経験も含めた、個人事業主の期間+法人の登記上の代表者期間で、経営経験の期間を通算して算出してください。
(※3)中小企業者とは、中小企業基本法第2条、株式会社日本政策金融公庫法等の中小企業関連立法における政令に規定するもの並びに一般社団法人および一般財団法人に関する法律第2条第1項第1号に規定する一般社団法人等、特定非営利活動促進法第2条第2項に規定する特定非営利活動法人とします。なお、みなし大企業等に該当する場合は、応募することができません。
居住地については問わず、個人事業主ののち法人化した場合は通算機関を経営期間とみなされます。また、過去のビジネスコンテストや地方でのビジネスコンテストでの受賞歴などは問わない。つまり過去に同様のコンテストで受賞をしていても今回応募は可能ということになります。
対象事業について
成長・ベンチャー型、コミュニティ・ローカル型、社会貢献型等幅広いビジネスプランを募集します。事業内容および業種は問いません。
※主催者が公序良俗に反すると認めたもの、本コンテストの目的に反すると認めたものについては、審査の対象から外します。
事業内容については問わないとのことでした。
審査項目・審査基準について
ア 潜在力の明確さ
・経営理念、ビジョンが明確になっているか
・事業に活かせる自分の強み・弱みと、その補強方法が明確になっているか
イ 製品・商品・サービス内容の完成度、問題意識の明確さ
・具体的な内容、適切な価格設定、実施時期や場所等について説明できているか
・自身の創業によって解決可能な課題、その解決策が明確になっている
ウ 対象市場に対する理解度・適応性
・競合他社との差別化、優位性が明確になっているか
・対象市場の規模、特徴、成長性を的確に把握しているか
・想定顧客が明確になっているか
エ 事業の実現性
・収益獲得の仕組みが適正であるか
・製品・商品・サービスの製造・調達ルートが的確に設定されているか
・販売戦略が的確であるか
・想定されるリスクとその回避方法が検討されているか
オ スケジュール・経営見通しの妥当性
カ 資金調達の妥当性
これに加えて最終審査におけるプレゼンテーション能力が加味され判断されるとのことです。
一般的なビジネスモデルの場合、大きく成長する可能性のあるビジネスであり過去にないビジネスになりえるビジネスモデルが評価される傾向がありますが、さすがにシニア起業家が対象となるビジネスコンテストのため、ある程度の新規性や成長性というよりも社会貢献や経験など生かしたビジネスモデルづくりに焦点があてられるかもしれません。
プレゼンテーション審査は一般公開方式で行われ、1件あたり約15分間のプレゼンテーションと質疑応答が行われます。
応募方法・スケジュールについて
2.ビジネスプランシート募集締め切り(令和元年11月30日(土))
3.書類審査期間(令和元年12月上旬~下旬)
4.面接審査期間(令和2年1月中旬~2月上旬)
5.最終審査(公開プレゼンテーション:令和2年3月15日(日))
エントリーシートはA4サイズ1枚の簡単なもので、基本情報(名前、生年月日、連絡先等)と創業の動機、事業内容、略歴などです。この時点では詳しいビジネスモデルの概要などの記載は必要ありません。
エントリーシートを提出するとA4サイズで4枚のビジネスプランシートをもらえるとのこと。そのビジネスプランシートを提出して応募が完了するという流れです。プランは1人1につき1プランの応募に限るとのことです。
最大150万円の起業支援資金が得られるファイナリスト
優秀賞(1名以内) ・・・賞金25万円
奨励賞(1名以内) ・・・賞金15万円
上記3名含む最終審査進出者全員(10名以内)・・・起業支援資金(※)100万円
(※)起業支援資金の交付は、別途実施する交付審査会の通過が条件となります。審査は、公社指定日までに都内を所在地として法人化する又は登記済みであること等、一定の要件がございます。
つまり、最優秀賞受賞者には最大で起業支援資金150万円が授与されることになります。
ファイナリストに対する起業支援金の100万円は実際に起業に至らなければ支給されないようです。要はビジネスモデルだけではなく実際に行動、創業を行って初めて支給対象となるということです。
まとめ:東京シニアビジネスグランプリと考察
東京都で初となるシニア起業家対象のビジネスプランコンテスト。一般のビジネスプランコンテストと言われるものは主に新規性、スケールの可能性などを重視されることが多いです。しかしながら今回はシニアを対象としたビジネスプランコンテストとなりますので少し異なった観点で評される可能性もあります。事業内容に制限がないというものの「地域貢献」「社会課題」「子どもの未来や高齢者の未来」などシニアならではのモデルを評価するのではないでしょうか?どんなビジネスモデルがファイナリストになるのか楽しみです。これから起業、すでに起業済みの方も参加可能なコンテストです。ぜひ、エイジレスな働く環境づくりのきっかけにしてください。
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