人生の転機を力に変えて。夢を形にした「50代での起業」までの道のり【お絵かきクリエイター海月さんインタビュー②】

インタビュー

大好きなことを仕事にできれば、どんなに誇らしいでしょう。

自分が本当にやりたいことや、好きなことを軸に、自分らしい働き方を見つけようと一歩を踏み出す人が、今、増えています。

すべての経験が、50代からの起業を支える武器になる

客室乗務員時代の海月さん(写真中央)「なりたい自分」を思い描き続けて夢を掴んだ経験が、今も「諦めずに挑むこと」を大切にするという姿勢につながっているという

海月さんの人生ストーリーを深くたどっていくと、起業の背景には、客室乗務員を目指して努力を重ねた学生時代をはじめ、結婚、子育て、離婚といったライフステージの変化や、再就職といった、いくつもの人生の節目が大きく影響していることがわかります。

良いことも辛いことも、これまでの人生経験のすべてが海月さんの価値観や働き方、そして「自分らしい人生にしたい」という想いを育んでいきました。

今回の記事では、海月さんがどのように夢を形にしていったのか、そのエピソードをご紹介します。

◾️試練を乗り越えて夢を叶えた学生時代

Q:海月さんの働き方や生き方に影響を与えたのは、どんな出来事だったのでしょうか?

私の人生における最大の転機は、客室乗務員を目指したことから始まりました。

もともと英語が得意というわけでもなかった私が、あるきっかけからこの夢に出会い、そこから2年半、エアラインスクールで必死に勉強を続けました。

その道のりは決して平坦ではなく、じつは、その2年半の間に30社もの会社から不合格通知を受け取ったんです。

競争率の高い厳しい世界で「自分の夢が本当に叶うのだろうか」と不安に押しつぶされそうになることもありました。

それでも「やりたい」という気持ちだけは決して手放さず、涙をこらえながら、ただひたすら“なりたい自分”の姿を思い描きながら努力を続け、ついに31社目で合格。あの瞬間の喜びと達成感は、今でも鮮明に覚えています。

結果が出ずにもがき苦しんだ末に、やっと夢を叶えることができたという過去の経験があるからこそ、今の私は「起業」というまったく新しい道にも挑戦できています。

Q:強い気持ちを持って試練を乗り越えた経験が、今の海月さんを支えているんですね。

そうですね。「なりたい自分を思い描き続ければ、きっとその姿に近づける」という信念を持って、これまで一歩ずつ前に進んできました。

諦めずにやり遂げた経験が私の強みとなって、今でも何かに挑戦するとき、困難に立ち向かうとき、私の背中を押してくれるんです。

だからこそ今、お絵描きクリエイターという新しい夢に向かって、また歩き始めることができているのだと思います。

◾️人生の困難をバネに”自分らしさ”を見つけた

そしてもうひとつ、大きな転機となったのが、離婚を経験し、3人の子どもを抱えて働き続けた日々です。

心が折れそうになったことも何度もありましたが、必ず自分を取り戻して輝きたいという強い気持ちがあり、必死に前に進み続けてきました。

もし自分ひとりだけだったら、ここまでやってこれたのかはわかりません。どんな状況でも、子どもたちには自分が頑張る背中を見せたい、そんな思いがあったので、強く生きてこれたのかなと思います。

そんな中で、私が最後にたどり着いたのが「絵を描くこと」だったんです。 子どもの頃から変わらず好きで、何も考えず、ただ夢中になれたこと。

絵は私にとって、好きなことでありながら心の支えでもあり、自分自身を素直に表現できる大切な手段でした。

人生のさまざまな試練を乗り越えてきた今、自分らしく輝くためには自分の「好き」に正直になること。そしてもう一度、その世界に挑戦し続けることが必要なのだと気付いたんです。

だから私は、そんな自分の気持ちに素直に従って「起業する」という道を選びました。

Q:なにか始めようとする時は勇気がいると思いますが、海月さんの行動力の秘訣は何ですか?

何かを変えるためには、まず行動。自分の等身大の力で何ができるかを探して、一歩踏み出してみないと道は開けないと思います。

「このまま老いたくない」

そんな思いが私の中にはずっと強くあり、何もしないまま毎日を過ごしていると、なんとなく自分の未来が想像できてしまって、それがすごくつまらなく思えたんです。

私自身、50代になってようやく「定年」という言葉が現実味を帯びてきました。それまであまり意識していなかったので、自分でも驚いたほどです。

でもその「定年」を、人生におけるただの“通過点”にしたかったんです。

どうすれば人生をもっと面白くできるか?どうすれば、自分の人生を“ストーリー”として語れるものにできるか?そう考えたとき、「もう一度、がむしゃらにチャレンジしてみよう」と思ったんです。このままでいたくないなら、自分で動かなきゃ始まりませんから。

あまりお話ししてこなかったのですが、じつはこれが初めての起業ではなく、過去には失敗してしまった経験もあるんですよ。

過去の自分と向き合って、前に進もう

Q:過去に起業が上手くいかなかった理由は何だったのでしょうか?

当時は、すべて自分の力だけで、独学でなんとかしようとしていたんです。パソコン一つ使うにしても、自力で手探りで調べながら、一人きりで挑戦していました。

子育てと両立しながらだったので、時間的にも精神的にも限界がありましたし、誰かを頼れる環境もありませんでした。それが、過去に起業が上手くいかなかった原因だと思います。

今はクリエイターズアカデミーという学びの場に身を置いてスキルを磨きながら、同じ夢を持つ仲間と励まし合って挑戦できる環境があります。これは私にとって、とても大きな支えになっています。

Q:最初の挑戦で周囲を頼らず、一人で挑戦に踏み切ったのはなぜですか?

最初の頃は「起業しました」と周囲に伝えるのが、なんだか恥ずかしくて…。「失敗したらどうしよう」「続かなかったら、どう思われるんだろう」という怖さがあったんだと思います。

収入につながるくらい成功できれば、起業した私のことを認めてもらえるかもしれませんが、もし上手くいかず途中で諦めてしまったら、「あれ、もう辞めちゃったの?」「やっぱりダメだったね」なんて思われるんじゃないか。そんな不安がずっと心の奥にあったんです。

だから、SNSやネットの情報を頼りに自分の力だけで黙々と進めていたのですが、思うようにはいきませんでした。どれだけ意欲があっても、孤独な状態では心が折れてしまいますよね。

今思えば、もしあの時、起業に必要な知識や考え方を体系的に学べる環境や、支え合える仲間がいたら、もっと上手く続けられたかもしれません。

Q:過去を振り返ってみて、今思うことはありますか?

創業支援や学び合えるコミュニティ、切磋琢磨できる仲間たちの存在は「続ける力」そのものです。 それがなければどこかで立ち止まってしまい、モチベーションを維持するのも難しくなりますし、一人で頑張るのは限界があるのではないかなと思います。

共に学び、応援し合える場所があることの大切さを心から実感していますし、 まずは自分からそうした場所に飛び込んでみることが、未来を切り開く一歩になるのだと思いました。

50代からの起業にチャレンジしてみよう

Q:起業してよかったと思える瞬間はどんな時ですか?

これまで知らなかった自分に出会いがあり、できなかったことが少しずつできるようになる。

新しい世界に足を踏み入れることで、自分自身が確実に成長していることを日々感じられるのが嬉しくて、起業して本当に良かったと思えます。

また、最近ありがたいことにクライアント様からご依頼をいただき、ムービー制作を担当させていただくことになりました。私の描く絵を気に入っていただき「ぜひ描いてほしい」とお声がけいただいたときの喜びは、言葉にできないほどでした。

半年前の自分からしたら、こんな未来は想像もしていなかったんです。なので、まだ信じられない気持ちもありますが、クライアント様のムービー制作に取り組んで、一枚一枚に想いを込めながら描く時間はとても幸せで、毎日の作業がとても充実しています。

自分が描いた絵を、誰かに「価値あるもの」として選んでいただけることは、これまで重ねてきた小さな努力が、少しずつ実を結び始めている証でもあります。

道が開けるまで、とにかく前に進み続けていく。そのスタンスを続けてきてよかった、起業して、お絵描きクリエイターとして一歩を踏み出して本当によかったと、心から思えるんです。

Q:独立・起業にチャレンジすることの価値とは何だとお考えですか?

起業したことで、これまで関わることのなかった人たちとの出会いや、新たな学び、今まで知らなかった世界に足を踏み入れる機会が得られて、自分の世界が大きく広がってきています。それが私にとって、何よりの価値です。

そして、自分の気持ちに素直になって、心から楽しいと思えることを仕事にできたことで、いつも前向きになれる自分がいます。

「生き様は、顔に出る」とよくいわれますが、もっと歳をとって80歳くらいになったとき「いい顔」をしていたいなと思うんです。自分が納得できるまで好きなことに向き合って、挑戦していく。そんな人生を送ることができたら、きっと悔いのない顔でいられるのではないかなと思います。

だからこそ「いい人生だったな」と心から思えるように、今を誠実に、一生懸命に生きることが大切だと思えるんです。

「このままでいいのかな」と思ったときが、動き出すチャンス

Q:これから起業したいと考えている方にアドバイスをお願いします

起業に不安はつきものです。それを乗り越えるためには、その不安を原動力に変えて「行動する」しかないと私は思っています。

動きながら考える。くじけながら、また考える。そんなふうに、一歩ずつでも進んでいくことでしか、不安には立ち向かえないのではないでしょうか。

もしも上手くいかなかったとしても、挑戦しなければ見えない景色が、そこにはきっとあります。私自身、これまで数えきれないほどの困難にぶつかりましたが、それでも前を向いて歩き続けてきたからこそ、今、少しずつ“夢のかたち”が見えてきています。

定年が見えてくると、「このままでいいのかな」「何か始めなきゃいけないのでは」と、不安を感じる瞬間が誰にでも訪れます。失敗するのは怖いですが、老いをそのまま受け入れていくだけの人生はもっと嫌だと思いませんか。

だからこそ、今、自分の夢にチャレンジするという道を選びましょう。 そして、何か道が開けたときには、どうか怖がらずに一歩を踏み出してみてください。

定年を過ぎて「自分はもう脇役だ」「夢なんてみてはいけない」と、ついそんなふうに感じてしまうこともあるかもしれません。

しかし、さまざまな人生経験を重ねてきた今だからこそ、人生の豊かさや深みを持って“自分らしく輝く”ことができるのです。

大切なのは、自分の心の声に素直になること。

「いつまでも輝いていたい」

その気持ちは、何歳になっても持ち続けていいものです。そして、その想いこそが、人生を前向きに、自分らしく生きるための力になるのかもしれません。踏み出した一歩が、やがて次のステージへとつながると信じて、あなたもご自分の「これから」に向かって進んでみませんか?

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