【起業事例】53歳で起業。認知科学に基づくコーチングで上昇志向のあるビジネスパーソンをサポート

インタビュー

53歳で起業を果たした山本教夫さん。ソニー株式会社の技術職から「人の喜ぶ顔が直接見える仕事を選びたい」という思いでコーチングで独立。研修や個別セッションを主軸に事業を展開しています。

山本 教夫 プロフィール
1964年 横浜生まれ。湘北短期大学 電子工学科卒業
1984年 ソニー株式会社入社 ~1988年 5月 ブラウン管の試作製造・製造技術 ~2013年 3月 カーオーディオ設計部門 研究・電気設計・プロジェクトリーダー
2017年 アーク合同会社を設立 マインドの使い方を伝えるパフォーマンス・エンハンスメント・コーチとして、認知科学に基づいたコーチングで、さまざまなビジネスパーソンの自己実現をサポート

40代から思い描いた理想。すべて自分でコントロールできる働き方を選択!

起業を意識し始めたのは何歳頃ですか?

いつかは独立して起業する時が来るだろう―。そんな思いを抱くようになったのは、働き盛りの40代、技術職の仕事も責任ある立場となり、成熟期に入った頃でした。
私がかつて勤めていた企業が、55歳定年の会社だったため、他の同世代のサラリーマンより、セカンドキャリアを考え始める年齢としては、少し早かったかもしれません。

70代現役、さらには生涯現役がうたわれるこれからの時代、再雇用で働くよりも体力やライフステージとバランスを取りながら、自分で自由にコントロールできる仕事を選択したいと思ったのです。ですがその時はまだ、何のスキルを元に独立するのか明確には見えていませんでした

ただ、ひとつだけブレない目標はありました。それは、人の喜ぶ顔を見ることができる仕事であること。元々の仕事が技術職だったため、エンドユーザーに直接お会いすることはありませんでした。その時、私の働く原動力となっていたのが、フィードバックされてくる愛用者さんの声やソニーファンの存在です。自分たちの開発した製品を愛し、喜んでくれるたくさんの人がいる。そう考えるだけで楽しく前向きにがんばれたのです。

だから、これからつきあっていくことになる次の仕事は、自分の達成感の源でもある、人の喜ぶ顔が直接見える仕事を選びたいと思いました。

コーチングで起業へ! 背中を押してくれた偉大なる二人からの学び

起業にむけて具体的にどのようなことに取り組まれましたか?

まず、起業に向けて自分ができることは何なのか、能力、スキル、興味などの棚卸しを意識的にしていきました。その中で私の興味の針が大きく振れたのが、コーチングでした。製品を開発したり、設計したりするチームの責任者として、明確な目標を設定し達成する能力は必要不可欠で、ちょうど自分でコーチングを学んでいたのです。

コーチングに深く興味を持った私はどっぷりとはまり、書籍を読んで勉強し、知識を増やしていきました。最初のうちは、今の仕事に役立てばと思いコーチングを勉強してきましたが、次第に「これは起業につなげることができる。コーチングで起業がしたい!」という思いが強くなっていきました。

コーチングなら人の喜ぶ顔が直接見える仕事。商品設計で培った、明確な目標をたて、達成する能力も生かすことができる。起業に向けてまさに明確な目標設定ができました。これから進むべき道筋が見えてきたので、あとはそれに従って課題をクリアしていくのみです。

勉強会やセミナーにも何度も参加しました。そこで、私の人生を大きく変える大切な出会いもありました。認知科学の第一人者である苫米地英人(とまべち・ひでと)博士とビジネス・コーチングの第一人者でもあるLou Tice(ルー・タイス)氏との出会いです。

苫米地博士の理論からは「目標の達成には科学的な理由がある」ことを学び、Tice氏から認知科学を基にしたセルフコーチングプログラム「TPIE®」を学びました。このお二人との出会いと学びが後押しとなり、ついにコーチングで起業することを決意することができたのです。

53歳で起業。苦労も不安も行動することで楽しさに変える

会社を設立されたのはいつですか? 不安や苦労はありませんでしたか?

2014年、50歳を目前に、起業準備に入るため会社を辞職しました。もちろん、家族からの反対もありました。ですが、やると決めたからには行動あるのみです。

人脈づくりや新たな資格取得、同業者のリサーチなど、さまざまな場所に出かけ行動に移すことで、自分の不安も家族の不安も吹き飛ばしていたように思います。それから個人事業主の3年間を経て、2017年7月、合同会社アークを設立。53歳のときでした。

開業資金としては、大きな設備投資のある職種ではないので、それまでの貯蓄と退職金でまかなえました

振り返ると、大変な時期や苦労がなかったわけではありません。しかし、マイナスに感じることはありませんでしたね。すべて自分次第。まわりからは「すごいね」と言われることもありますが、起業への道筋が見えてからは、ひとつずつ目標をクリアし、大きな目標に向かって行動していくことが、本当に楽しかったのです。

クライアントをゴールまで導くコーチング。職種も年齢も幅広く対応

現在の事業の主軸についてお聞かせください。

自己実現のために、マインドの使い方を伝えるパフォーマンス・エンハンスメント・コーチとしてコーチングや研修を行っています。

クライアントが潜在的に感じている悩みや問題点を的確に分析し、能力の生かし方、明確な目標設定、目標達成のためのプロセス、アクションを起こすタイミングなどを共に考えます。

さらに、無意識下にある希望、欲求を引き出し気付かせてあげることで達成まで導くのです。

独立当初は個人からのオファーが多かったのですが、次第に企業やチームを対象とした法人向けのコーチングも増えてきました。個人向けのコーチングは1対1でがんばっている人を応援できること、法人向けのコーチングは団体で大きな力を発揮できるようにサポートできること、それぞれに魅力がありとてもやりがいを感じます。

また、講演会や少人数制のセミナーなども積極的に開催し、そこでできた人脈からさまざまなビジネスチャンスが生まれました。

現在のクライアントは、起業家や経営者、上級管理職、ビジネスパーソン、アスリートやスポーツチーム、将来を担う青少年とその保護者など。職種も年齢層も幅広く、多くの方々にコーチングを必要としていただいています。

停滞期には次のアクションを。新たな出会いで現状を打開!

仕事のオファー、年収の推移はどのように変化していますか?

仕事のオファーはコンスタントにいただいていますが、やはり波があるのを感じますね。開業当初は順調にステップアップしていったのですが、現在少し停滞期に入りかけています。その現状を打開するために、新たなクライアント獲得に向けて動いているところです。

コーチングを必要としている上昇志向を持った人々にリーチするために、今までとは違ったジャンルのセミナーを受けて勉強をしたり、そこで新たに人脈を作ったり、ロータリークラブでの出会いが新たな展開につながったりと、行動を起こすことで、ビジネスチャンスが生まれています。

年収は、正直サラリーマン時代には及びませんが、順調にステップアップできていると思います。自分の裁量で仕事を調整できる今のスタイルを考えると、起業で得たものは大きいと思います

1万人規模のコーチング! 異業種の専門家とのチームで新たな展開も

事業をさらに展開するために、今後どのような取り組みを視野に入れていますか?

コーチングそのものの必要性と知名度を、もっと広く知らしめたいと思っています。そのために、同業者の仲間とチームを組んで大きなビジネスに対するコーチングも視野に入れています。チームを組むことで1万人規模の企業の成功をサポートすることだってできるのです。

また異業種の専門家とチームを組むことで、今までリーチできなかった層へのサポートができるようになると考えています。例えば、コーチングとカウンセリングの組み合わせや、コーチングとコンサルの組み合わせから生まれる新たな展開を考えると、気持ちが高ぶりますね。

手段と目標を間違えないで! 明確なゴール設定で何をすべきか見えてくる

起業を目指す方にアドバイスはありますか?

とにかく明確な目標設定をすることが重要だと思います。私の場合は「たくさんのクライアントをゴールに導くこと」を最終的な目標にしているので、そのために自分ができることは何なのかを常に考えて行動に移し、仕事につなげています。

ゴール設定は人によって小さいことから壮大なことまでいろいろあると思います。しかし、最初の設定が間違っていると、その後の行動にブレが出てしまいます。

例えば「起業する」だけが目標になってしまうと、起業してどんな自分になりたいのか、何を達成したいのかが見えません。

「起業する」は目標ではなく手段なのです

「起業して誇らしい自分になる」といった感じで具体的にイメージできる目標を明確に設定すると、そのために何をすればよいのか見えてくると思います。

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